『あなたの知らないあなたの強み』感想|宇宙兄弟キャラクターでわかりやすい

レビュー
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漫画「宇宙兄弟」は読んだことがなくても、人気俳優小栗旬さんと岡田将生さんが実写映画で主演を演じたり、アニメ化されたこともあり、この漫画のことを知っている人は多いと思います。
この「宇宙兄弟」の主人公六太と日々人が表紙となった『あなたの知らないあなたの強み』
発売されたのは2020年6月ですが、1年近く経った今も未だ書店では平積みのところも多く、話題になっていることがうかがえます。

『あなたの知らないあなたの強み』はこんな人にお勧め

✔ 自己理解を深めたい方

✔ 周囲の方との人間関係に対するお悩みをお持ちの方

✔ 宇宙兄弟ファンの方

著者

古野俊幸さん
新聞社、フリージャーナリスト、出版社を経て、1994年にFFS理論を活用した最適組織編成・開発支援のための会社(株式会社ヒューマンロジック研究所)を設立して、現在に至ります。
そのFFS理論について宇宙兄弟のキャラクターを交えながら説明をし、よりよい人間関係を築く手助けをしているのが本書になります。

お勧めポイント

人気の宇宙兄弟のキャラクターで例えているので因子の特徴を捉えやすい

FFS理論の特徴的な5つの因子は誰もが持っているものなのですが、その因子のどれが一番強くて、二番めがどれなのか。
その組み合わせでその人の特徴を表しています
無数にあるその組み合わせを人気漫画「宇宙兄弟」の登場人物で例えてます。
このキャラクターが非常にわかりやすく上手く説明されています。
例えば、主人公の南波六太はどちらかというとネガティブで慎重派。
だけど憧れの宇宙飛行士の訓練をしていくうちに持前の受容性を発揮していきます。
それは仲間の意見をまず「受け入れる」ということ。
一歩間違えると自分の立場が危うくなる危険性があっても、六太は相手を信じます。
そんな受容性の特徴は漫画を読んでいる人にとってはもちろんのこと、読んだことがない方にも十分伝わります。

一見弱さや欠点と感じることが長所として捉えるヒントが書かれている

FFS理論で表されている5つの因子は捉え方を替えると長所とも短所ともとらえることが出来るものです。
例えば「受容性」が高い人の特徴は、相手のためを思い、相手を受け入れることです。
ただ、ともすればそれは「お節介」とも受け取られることがあります。
それでも上手く使うことが出来れば、先の六太の例のように周囲の人の面倒を見て、その人が喜んでくれることを喜びとすることが出来ます。
また「弁別性」という特徴は「ドライ」「機械的」ともとれますが、曖昧にせず白黒はっきりする、合理的で無駄なく進めようとします。
仕事を進めていくとき、受容性が高い人ばかりでも、弁別性が高い人ばかりでも上手くいかないでしょう。
野球でホームランバッターばかりでも勝てないのと同じです。
他の3つの因子を含めて、いろんな特徴を持っている人がうまくバランスをとっていくことでよりよい成果を上げていくことが出来るのです。

宇宙兄弟を知らない人も作品を読みたくなる

本書では「宇宙兄弟」のキャラクターに例えて、FFS理論を説明しているのは先の説明の通りですが、まるでFFS理論を知って描かれたのか?と思ってしまうほどです。
登場人物の特徴が際立っていて、また偏ることなく様々な特徴をもったキャラクターがまんべんなく存在します。
どのキャラクターも根っからの悪ではなく、それぞれの特徴が出ている(出すぎている)だけで、それぞれが一生懸命に生きています
もちろん人によっては受け付けないキャラクターもいるかもしれません。
それでもその特徴すらもとても人間臭いというか、リアリティをもってみることが出来ます。
「あ、こんな人いるよね」「〇〇さんに似てるよね」と感じてしまうそのキャラクターが揃っていて、「宇宙兄弟」という作品を読んだことがない人も読んでみたい気持ちにさせています。

気になるポイント

FFS理論を交えながら、それぞれの要素をわかりやすく説明し、よりよい人間関係を築くことを通して人生を豊かにすることを示しているのが本書になります。
本書の中で「保全性」の特徴を持つ日本人が約6割、「受容性」を第一因子か第二因子にもつ日本人が約6割とされていることもあり、「保全性」「受容性」を中心に話が進んでいきます。
もちろん多数に合わせることで共感する割合を増やすことになるし、より多くの人に役立つことになります。
しかしこれ以外の因子に関する説明が上記の因子ほどは多くないため、少数派に入った人にとっては若干疎外感を感じる可能性がある内容になっているのではと思いました。
実際私は「保全性」は低く「受容性」「弁別性」が高いという稀なタイプに該当し、やや置いて行かれたと感じることがありました。
とはいえ血液型占いのようなものとは違い、5つの因子を誰もがもっていて、どれが(もしくは複数の因子が)高く特徴として出ているのかで自己理解をするものなので、どんなタイプの方が読んでも役に立つ内容になっています。

まとめ

本書は漫画「宇宙兄弟」とFFS理論で人がもつ5つの因子を説明し、その因子からその人の強みを説明しています。
自分を知ることは他人をも知ることです。
自分を知り、相手を知ることでよりよい関係を築いていくことを応援してくれる一冊です。

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