算数が数学と言葉を変えた中学1年生の頃から、私は数学がずっと苦手である。
単なる計算問題は決して苦手ではない。
しかし、いわゆる文章問題というやつがダメなのである。
学んだ知識をこの文面のどこに充てればいいのかわからなくなる。
この本は私のような「数学嫌い」の人にこそ読んでほしい。
そんな人も不思議と数学を解きたくなる一冊である。

この本を手に取ったきっかけ
テレビ番組『アメトーーク』の人気シリーズ『読書芸人』で、メイプル超合金のカズレーザーさんが取り上げていたことがきっかけです。
読書というと小説好きをイメージすることが多いですが、カズレーザーさんは本当にいろんなカテゴリの本を幅広く読まれていて、その紹介も面白かったことで興味を持ちました。
『解きたくなる数学』はこんな人におすすめ
『解きたくなる数学』はこんな人におすすめ
✔ ピタゴラスイッチファンの方
✔ 学校の勉強は世の中に出たら役に立たないと思っている人
✔ 数学嫌いの人
著者
本書は佐藤雅彦さん、大島遼さん、廣瀬隼也さんの共著です。
大島さん、廣瀬さんは慶応大学在学中に佐藤さんの研究室に入り、『ピタゴラ装置』の制作などに携わっていました。
おすすめポイント
ピタゴラ的要素が満載
テレビ番組『ピタゴラスイッチ』が好きな方ならきっと気に入ってもらえると思います。
それは『ピタゴラスイッチ』制作に関わる方が作った本であり、ピタゴラ的要素が本書の中に随所に現れます。
写真の写し方、図解、フォント、解説の文章などなどそこはかとなくピタゴラ的な雰囲気が漂っています。
もちろん問題作成の目の付け所もそうかもしれません。
『ピタゴラスイッチ』好きにはきっとお気に召すのではないでしょうか。
学校で学ぶことは大人になっても役に立つ(かも)と思える
本書で提示される問題は硬貨を使ったり、窓枠だったり、オセロだったり、ケーキだったり身近なものが登場します。
もちろん、学校で学ぶ数学の文章題にも上記のようなものが組み込まれることはあります。
しかし本書の問題はもっと実践的。
ケーキの切り方や窓の面積など「確かにそういうことあるかも」と思えるものです。
「そんなのどうやってわかるんだ?」と思うことが、もうすでに自分の中の知識で解けることを知ったとき、学校で学んだことは実生活でも役に立つんだと思うことが出来るようになります。
数学が(少し)面白いと思える

本書はその名の通り「数学」の本です。けれど学生のときに学んだ数学のように公式を覚えたりといったことは一切出てきません。
出てくるのは「論理的な考え方」や「抽象化」。
それらは一見数学とは縁がないように感じます。
まるで推理小説を読むように、どんな答えにつながるのか、どうやって解決されるのか。
読んでいるうちに「このままこの本が終わってほしくない」という気持ちにすらなってきます。
ピタゴラ的要素が散りばめられている本書ですが、『ピタゴラスイッチ』ファンでなくても数学の魅力を感じることができる一冊です。
まとめ
『解きたくなる数学』はこんな人におすすめ
✔ ピタゴラスイッチファンの方
✔ 学校の勉強は世の中に出たら役に立たないと思っている人
✔ 数学嫌いの人
いかがでしたでしょうか。
数学嫌いの人でも数学に興味が持てるようになっていると思います。
気になった方はぜひお手に取ってみてくださいね。
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